ART-SCHOOL【YOU】を語る
一週間前は暑い暑いと言っていたのに、今日は涼しい。
そろそろ十月ですし、本格的に秋になるんですかね。
今日は
ART-SCHOOLというバンドの【YOU】というアルバムについて
語ります。
この前のUVERworldと同じく
- 一言紹介文(キャッチフレーズみたいなもの)
- その理由
- まとめ
の三段構成で参ります。
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一言紹介文
「そのままでいい。なにもしなくていい」
紹介文の理由
ART-SCHOOLは、「夢を追いかけろ」とか「がんばれ」とかそんなバンドではありません。じゃあなんだと問われると、うまく説明できないので、wikipediaを引用します。
ART-SCHOOL(アートスクール)は、日本のオルタナティヴ・ロックバンド。
オルタナティヴ(Alternative)とは、「もうひとつの選択、代わりとなる、異質な、型にはまらない」という意味の英語の形容詞。現在の商業的な音楽や流行音楽とは一線を引き、時代の流れに捕われない普遍的なものを追い求める精神や、前衛的でアンダーグラウンドな精神を持つ音楽シーンのことである。
異質な、型にはまらない。
まさにその通りだと思います。
ボーカルの木下理樹が歌うのは、過去のこと/怠惰/憧れ/セックス/少女/少年などなど、曲によっていろいろなものがモチーフになっています。
彼の歌の特徴の一つとして「何もしない/出来ない」があります。
どういうことかと言いますとアルバムのリードトラックである「革命家は夢を観る」は
こんな歌いだしです。
革命家は夢を観る 下らない理想を語る
革命家とは革命を起こす人です。
革命を起こすには色々行動をしなければならないはずです。
でもこの曲に登場する革命家は夢を観て、語って、それで終わっています。
「Promised Land」では
君は僕の物 そう云えたら you know 素敵だろう?
云えたら、ってことは云ってないんですよね。云うことが出来ない。
そこ止まり。
何もしないこと。
何もできないこと。
それはつまり、成長しないということ。
もう一つ言葉を重ねれば、そのままで居るということ。
この前書いたUVERworldとは全く違うベクトル。
(余談になりますが、私は結構本気で
「UVERworldとART-SCHOOLは背中合わせでありながらも、同一のことを歌っている」と考えております。これもちゃんと記事にしたい……)
今の時代、人は成長を強要されます。
小学校→中学校→高校→大学→社会人。
社会人になってからも、やれ資格をとれだとか、リーダーとして部下を引っ張っていけるようにとか。
(うるさいですよね、ほんと)
そんな時代の中、ART-SCHOOLは
「そのままでいい」と歌います。
「何もしなくていい」と歌います。
もちろん他にもあるんですけど、「そのままでいい」「ありのままでいい」という曲は。
でも「何もしなくていい」はなかなかないんじゃないでしょうか。
何もしないと、もちろん自分にとって良くない未来が待っているかもしれません。
それは「革命家は夢を観る」のこんな歌詞に現れています。
繋いだ手を離さぬ様 行き止まりと解っているよ
良くない未来すらもART-SCHOOLは「そのままでいい」と肯定します。
彼らは何処までも肯定するバンドなのかもしれません。
まとめ
決して聞きやすいバンドではありません。
木下理樹のことを「日本で一番歌が下手なボーカル」という人もいます。
けれど、何処までも純粋に、無垢に全てを肯定してくれる音楽がここにあります。
貴方も一度、このイノセンスに身をゆだねてみませんか。